俺はミックエンジェル。
新聞記者として生計を立てている。
現在、ある学生小説家より依頼を請けて
向かいのアパートのレポートを書いている。
もともと趣味と合致した依頼であった為、
この依頼への力の入れ具合は言わずもがなである。

今日はバレンタインデー。
もちろん、依頼人からは二人のバレンタインレポート
を所望されている。
もちろん、甘い部分にズームアップしてとのリクエスト。
それにしても、ミスユカは推理小説家だと認識していたが、
恋愛小説家への転向でも模索しているのだろうか?
少々謎だ。

俺自身日本に来て早数年、日本流のバレンタインにも
慣れ親しんで久しい。
愛しのカズエからのチョコはもちろんうれしいが、
カオリからのチョコも、大歓迎である。

そして、それを期待しつつ向かいのアパートへ
スキップしつつ向かった。
優しいカオリの事だ、バレンタイン当日に出会えれば
俺にもチョコをくれるはずだし。
それに義理と書かれてようが、カオリのキュートな
笑顔と共に渡されれば俺にとっては極上チョコとなる。

NON NONもちろん、依頼の事は忘れていないよ。
仕事はクールがモットー。
虎穴に入らずんば、虎子を得ず。
情報は、懐に入らないと得られないからね。
盗聴などのリモートでの情報収集が上手くいかない
今日この頃、この方法が一番正確な情報を
得る事ができる。
カオリの表情は、正直だし。

しか〜し!!そこに立ちはだかるは図体のでかい
あいつ。
玄関の扉を開けた途端、目の前には少々不機嫌そうな
リョウの顔。
これはいただけない。

「おい、ねこまんま行くぞ」
「OH〜!俺はまずカオリに会ってから…」
「いいから付き合えって!!」
半ば強引に、ねこまんまへ行くには早い時間
だというのに、連行された。

SHIT!俺のもくろみは見事玉砕。
冴羽アパートからは甘い香りが漂っていたというのに・・・
しかも、リョウの口の端についていたのはどう見ても
チョコレート。
一体、さっきまで何やってたんだか・・・

この情報だけではクライアントが満足
してくれるとも思えず・・・
あとは後日の調査で穴埋めするしかないな。
ではでは、SEE YOU〜!!

<<<言い訳>>>
某所でバレンタインはスルーとか呟いてたんですが、
当日になって急遽書きたくなってあっさり前言撤回
してミックレポ書いちゃいました(^^;)>
駄文に最後までお付き合いいただいて
ありがとうございました♪素敵なバレンタインをv
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