俺はミックエンジェル。敏腕新聞記者だ。
口の悪い奴は俺の事を堕天使だという奴も
いるが、俺ほど人々の幸せを願っている男
はいないはずだ。
あくまで女性限定だがな。
まぁ、昔恋人を盗られた男共にはサタンにしか
見えなかったかもしれないが。
俺が最近日課的に行っているのは向かいのアパート
をレポートする事だ。
誰に提供しているわけでもないが、
新聞記者という職業柄見聞きした事を書き留める
クセがそのまま日常化しただけかもしれない。
そのあたりの分析は今日は止めておこう。
この所愛しのカズエが研究に忙しく、
素晴らしいほどすれ違いの生活を送っている。
こういう時は寂しい心を癒やすべく、向かいの
初恋の君を愛でるに限る。
そう思いながら向かいへ視線を向けると、残念な事に
カオリはちょうど出かける所だった。
おそらく伝言板を確認しに行ったのだろう。
そうなるとお決まりのパターンで帰りにキャッツに
寄ってくるだろうから、残念な事にしばらく帰って
こない。
アパート内のカオリはかなり無防備で、愛でるには
最適なのだが、今日はキャッツに先に行って
カオリとの会話を楽しむことにしよう。
身支度を整え、部屋を出ようとしていると、
リョウがカオリの部屋へ入っていくのが見えた。
カオリの部屋であいつが何をするのか気になり
そのまま様子を伺うと、まっすぐカオリのクローゼット
へと向かっていく。
最近またシティハンターを付け狙うバカな輩がいると
巷で聞いたのを思い出し、発信機でも取り付けるのかと
思って観察していたのだが、予想を反していや予想通り
というべきか、リョウが開けたのは下着の引出し。
そして一気に崩れる表情。
呆れてため息しか出ない。
そんなことする勇気があるなら、いいかげん
覚悟を決めて愛の一つでもカオリに囁いてやるべきだ。
・・・しかし、今リョウの手に持っているピンクのブラは
なかなかだな、新作と見た。レース使いがなかなか大人っぽく、
カオリの今までの持っていたものよりも数段色っぽい。
(すでにリサーチ済みだ)
今度リョウがいない時にじっくりと鑑賞しに行く事を決め、
書斎の窓に張り付いていると、その気配を感じたヤツと
目が合った。
即座に閉められるカオリの部屋のカーテン。
・・・全くリョウの嫉妬深さには呆れた。
下着まで他のヤツに見せたくない程惚れているということか。
でも、エンジェルの名のもとに俺が味方するのは女性のみ。
という事で、早速カオリの元へ報告しに俺は
キャッツへ向かったのだった。


<<<言い訳>>>
ミックにレポートを書かせてみようと思ったら
こんな感じに(^^;)
駄文に最後までお付き合いいただいた方、
ありがとうございますm(__)m
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