ひだまり






 ふわぁ
 何かやわらかいものをかけられた気がして,
俺は目を開けた。
「あ、起こしちゃった?」
 目を開けたそこには、毛布を持った香。
 いつのまにかあたたかいリビングでうたた寝をしていたようだ。
 いつの頃からだろう,こんな穏やかな目覚めができるようになったのは。
 昔は、硝煙のにおいや、殺気で目覚めていた俺が、変わったのは
いつのころからだったか。
思い出せないほど昔だが,その時にはすでに香がそばにいた。
それだけは断言できる。
 香が俺を変えてくれた。
 「なーに?リョウ、寝ぼけてんのぉ。コーヒー入れるね。飲むでしょ?」
 パタパタと台所へ行く香の後姿を見送りながら、
 香を失いたくないとせつないほど思う。
 自己保身だと言われようが、永久に俺のそばにいてほしい。
 口ではけっして言えないけれど。
 この穏やかな時間を過ごすには、香が必要だから。
 香以外に、俺にひだまりを与えてくれる天使はいないから・・・

fin

リョウの完全の独白。
しかも、私の独白と言ってもいいくらい・・・すみません感情のままにかきました。
私にとってのCHはリョウと香だし、リョウの隣には香以外考えられないので。


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